イタリア映画
2004年10月16日イタリアの巨匠ルキノ・ヴィスコンティの作品。
無防備都市 のロベルト・ロッセリーニは「カサブランカ・ガス灯」
主演の我らのイングリッド・バーグマンさえ虜にする監督で嫉妬する。
他の国の人が作るとローマの休日とか旅愁とかになるイタリアが舞台となる映画。
イタリア映画の作品群、
郵便配達は二度ベルを鳴らす
Ossessione
(1943年/イタリア/141分/白黒)
出演=クララ・カラマイ、マッシモ・ジロッティ、フアン・デ・ランダ
ジャン・ルノワールにケイン原作の仏語訳を渡されて映画化が実現した、初監督作品。イタリア北部の国道沿いで夫と軽食堂を営む
ジョヴァンナ(カラマイ)は、新しく雇われた若い放浪者ジーノ(ジロッティ)に強く惹かれる。一度駆け落ちに失敗するも、偶然
の再会を機に二人で夫を殺害するまでに至る。激しく求め合う男女の不安・嫉妬・疑念を、二大スターが見事に演じている。"ネオ
レアリズモ"という言葉を生んだ歴史的作品。
山猫
Il Gattopardo
(1963年/イタリア=フランス/187分/テクニカラー)
出演=バート・ランカスター、アラン・ドロン、クラウディア・カルディナーレ
シチリアのパルマ公爵ランペドゥーサの小説が原作。19世紀末、イタリア統一戦争の時代。貴族階級の没落を平然と眺めるサリーナ
公爵(ランカスター)と、対比的に未来に向って明るい若きアンジェリカ(カルディナーレ)とタンクレディ(ドロン)。時代の推
移とそれに背を向けて生きる者が描かれる。圧巻は大舞踏会のシーン。実際のシチリア貴族をエキストラに起用した、まさにヴィス
コンティにしか撮れない映像絵巻。
ベニスに死す
Morte a Venezia
(1971年/イタリア=フランス/133分/テクニカラー)
出演=ダーク・ボガード、シルヴァーナ・マンガノ、ビョルン・アンドレセン
トーマス・マンの同名小説が原作。主人公は小説家から大作曲家(ボガート)に変わっているが、そもそもマンはマーラーをモデル
にしたとも言われる。ベニスに静養に来た老作曲家が、ギリシア彫刻のようなポーランドの美少年(アンドレセン)に心を奪われる
。美を求める者の恍惚と苦悩、歓喜と絶望が究極の耽美主義で描かれる。重厚なマーラーの交響曲第5番が全編に使用されている映画史屈指の名作。
共同監督作品
栄光の日々
Giorni di gloria
(1945年/イタリア/70分/白黒)
レジスタンス組織からの注文を受けて作った共同監督ドキュメンタリーで、ヴィスコンティがイタリアのレジスタンス運動や戦争そ
のものを扱った唯一の作品である。1943年9月から1945年春までの映像をマルチェッロ・パリエーロと共に監督をしたが、ヴィスコ
ンティが撮ったのはカレッタの処刑やピエトロ・カルーゾの裁判のシーンと言われる。イタリア公開後、長らく失われており、1970
年に発見され、復元。日本初公開。
夏の嵐
Senso
(1954年/イタリア/121分/テクニカラー)
出演=アリダ・ヴァッリ、ファーリー・グレンジャー、マッシモ・ジロッティ
ヴィスコンティ初の歴史物。オーストリアからの解放戦争が迫る、激動のヴェネツィア。フェニーチェ歌劇場で若いオーストリア士
官(グレンジャー)に出会った伯爵夫人(ヴァッリ)はその虜となっていく。欺瞞と苦悶の果て、彼女は復讐を考え始める。歴史の
変革期、官能的な陶酔と残酷な覚醒がブルックナーの音楽を背景に描かれる。演劇的な様式美とリアリズムの融合が見事な、圧倒的
な映像美を誇る初期の傑作。
若者のすべて
Rocco e i suoi fratelli
(1960年/イタリア=フランス/177分/白黒)
出演=アラン・ドロン、レナート・サルヴァトーリ、アニー・ジラルド
イタリアで興行的に成功した最初の作品。南部からミラノに移住したパロンディ一家の5人兄弟は、それぞれ別の運命をたどる。次
男シモーネ(サルヴァトーリ)はプロボクサーを目指し、三男ロッコ(ドロン)はクリーニング店で地道に働く。娼婦ナディア(ジ
ラルド)の登場で二人の間に軋轢が生まれ、家族は崩壊し始める。ヴィスコンティのドロンへの思い入れはかなりのもので、他の俳
優では撮らなかったと語っている。
無防備都市 のロベルト・ロッセリーニは「カサブランカ・ガス灯」
主演の我らのイングリッド・バーグマンさえ虜にする監督で嫉妬する。
他の国の人が作るとローマの休日とか旅愁とかになるイタリアが舞台となる映画。
イタリア映画の作品群、
郵便配達は二度ベルを鳴らす
Ossessione
(1943年/イタリア/141分/白黒)
出演=クララ・カラマイ、マッシモ・ジロッティ、フアン・デ・ランダ
ジャン・ルノワールにケイン原作の仏語訳を渡されて映画化が実現した、初監督作品。イタリア北部の国道沿いで夫と軽食堂を営む
ジョヴァンナ(カラマイ)は、新しく雇われた若い放浪者ジーノ(ジロッティ)に強く惹かれる。一度駆け落ちに失敗するも、偶然
の再会を機に二人で夫を殺害するまでに至る。激しく求め合う男女の不安・嫉妬・疑念を、二大スターが見事に演じている。"ネオ
レアリズモ"という言葉を生んだ歴史的作品。
山猫
Il Gattopardo
(1963年/イタリア=フランス/187分/テクニカラー)
出演=バート・ランカスター、アラン・ドロン、クラウディア・カルディナーレ
シチリアのパルマ公爵ランペドゥーサの小説が原作。19世紀末、イタリア統一戦争の時代。貴族階級の没落を平然と眺めるサリーナ
公爵(ランカスター)と、対比的に未来に向って明るい若きアンジェリカ(カルディナーレ)とタンクレディ(ドロン)。時代の推
移とそれに背を向けて生きる者が描かれる。圧巻は大舞踏会のシーン。実際のシチリア貴族をエキストラに起用した、まさにヴィス
コンティにしか撮れない映像絵巻。
ベニスに死す
Morte a Venezia
(1971年/イタリア=フランス/133分/テクニカラー)
出演=ダーク・ボガード、シルヴァーナ・マンガノ、ビョルン・アンドレセン
トーマス・マンの同名小説が原作。主人公は小説家から大作曲家(ボガート)に変わっているが、そもそもマンはマーラーをモデル
にしたとも言われる。ベニスに静養に来た老作曲家が、ギリシア彫刻のようなポーランドの美少年(アンドレセン)に心を奪われる
。美を求める者の恍惚と苦悩、歓喜と絶望が究極の耽美主義で描かれる。重厚なマーラーの交響曲第5番が全編に使用されている映画史屈指の名作。
共同監督作品
栄光の日々
Giorni di gloria
(1945年/イタリア/70分/白黒)
レジスタンス組織からの注文を受けて作った共同監督ドキュメンタリーで、ヴィスコンティがイタリアのレジスタンス運動や戦争そ
のものを扱った唯一の作品である。1943年9月から1945年春までの映像をマルチェッロ・パリエーロと共に監督をしたが、ヴィスコ
ンティが撮ったのはカレッタの処刑やピエトロ・カルーゾの裁判のシーンと言われる。イタリア公開後、長らく失われており、1970
年に発見され、復元。日本初公開。
夏の嵐
Senso
(1954年/イタリア/121分/テクニカラー)
出演=アリダ・ヴァッリ、ファーリー・グレンジャー、マッシモ・ジロッティ
ヴィスコンティ初の歴史物。オーストリアからの解放戦争が迫る、激動のヴェネツィア。フェニーチェ歌劇場で若いオーストリア士
官(グレンジャー)に出会った伯爵夫人(ヴァッリ)はその虜となっていく。欺瞞と苦悶の果て、彼女は復讐を考え始める。歴史の
変革期、官能的な陶酔と残酷な覚醒がブルックナーの音楽を背景に描かれる。演劇的な様式美とリアリズムの融合が見事な、圧倒的
な映像美を誇る初期の傑作。
若者のすべて
Rocco e i suoi fratelli
(1960年/イタリア=フランス/177分/白黒)
出演=アラン・ドロン、レナート・サルヴァトーリ、アニー・ジラルド
イタリアで興行的に成功した最初の作品。南部からミラノに移住したパロンディ一家の5人兄弟は、それぞれ別の運命をたどる。次
男シモーネ(サルヴァトーリ)はプロボクサーを目指し、三男ロッコ(ドロン)はクリーニング店で地道に働く。娼婦ナディア(ジ
ラルド)の登場で二人の間に軋轢が生まれ、家族は崩壊し始める。ヴィスコンティのドロンへの思い入れはかなりのもので、他の俳
優では撮らなかったと語っている。
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