沈黙の国。

2006年3月22日
日向の国は橘の小戸の阿波岐原に八方から、あまねく「光」が照らされ辺りは黄金色で染まった。
天女様に優ると劣らぬその美にただひたすらひれ伏し慈しんだ。
これほどのことがありや。爺の全身は感動でひたすら涙した。
記紀にいうお話を新聞は今に伝える。
山の神を退治しようと伊吹山に登ると大きな白い猪(いのしし)に出合うのは、ヤマトタケルの話だ。
ヤマトタケルは「この猪は神の使者だろう。今ではなく帰りに殺してやろう」と、わざわざ口に出す。
「古事記」はそれを「言挙げ」と記す
実は白猪は神そのものの化身で、その怒りをかったヤマトタケルは大氷雨にあう。
おかげですっかり疲れ切り、やがて命を落とすことになるから口は災いの元である。
自分の意思を言い立てる「言挙げ」は、記紀の昔にはタブーであった
一方「万葉集」の柿本人麻呂は、わが国は「神ながら言挙げせぬ国」だが、自分はあえて旅立つ人の無事を言挙げすると歌っている。
こちらは言葉にすればそれが現実になるという願いをこめてのことだ。
いずれの場合も「言」と「事」を表裏一体とみる言霊(ことだま)信仰のあらわれという
世界一に酔わせてくれた。サムライたちがいる。
寡黙のひと、背中でひっぱて行く人、王JAPAN。
チーム編成で苦慮する姿に長島ならばと国民はハラハラした。
主砲のゴジラ松井秀、教え子であるホワイトソックスの井口の出場辞退も相次いだ
どこで育てられ誰のおかげで大きくなれたのかを知らぬばか者どもは大リーグを優先し不参加。。
救援型投手も「右腕五人、左腕一人」実に貧相なチーム編成にイチローのみが負けず、みんなを鼓舞した。
ところがドウだ。韓国に限らず、審判団も含めいかにもいびつになった。
十二日の米国戦では、タッチアップした西岡の離塁をめぐる疑惑の判定に見舞われ、抗議するとスタンドから屈辱的な大ブーイングも浴びた。
それでも、我慢しての静かなる抗議で済まし、皇太子の訪れてる国のメキシコの大金星での強運もあり、王監督でなければ、日本が世界の頂点に駆け上がることはなかっただろう。
 「王さん、そして王さんの率いる日本チームと同じグラウンドに立てるのは特別な気分だ」
と話したのは米国のマルティネス監督。
868本という世界最多本塁打記録を持つ王監督には外国メディアも
「ミスター・オー」ではなく、尊敬の念を込め日本語で
「王さん」と呼び掛けた。
ロドリゲスやグリフィーといった大リーグのスーパースターたちも次々にあいさつに訪れる。
日本の大きな戦力となったイチローも、そんなスーパースターの一人。こんな話を明かした。
 「『打撃は簡単でしたか』と伺ったら『簡単だったことはないよ』と答えてくれた。
僕も、そう思ってきた。偉大な打者に言ってもらって勇気付けられた」。
世界の尊敬を集める王監督だからこそ、チームは一つになれた。
「勝つべきチームは僕ら」「世界一をイメージしてオフから準備してきた」といった発言は、「言挙げす、我は」と繰り返して言葉の実現を祈った万葉の歌人の思いと重なろう。
チーム一丸となっての「言霊の助くる国」の野球世界一をどのように褒めようとも神は許してくれるであろう。。
捕手のブロックをかいくぐった川崎の黄金の神の右手のごとく。
昨年のことである。
「愛・地球博」の招致合戦はカナダとの間で繰り広げられた。そのさなかの96年、フランス政府代表、ベルナール・テステュ氏は、なぜフランスは日本を支持するのかカナダの外交官に詰問され、答えた
「わが国の大統領は日本を愛しています。いいですか、大統領は日本を好きなのではない、日本に恋しているのです。大統領は、日本を抱きしめ、日本にわが身を抱きしめられたいと思っています。
日本の文化も芸術も伝統も、すべて自分のものにしたいと思っています。日本がこの世に多くのものをもたらしてくれたことを、心から神に感謝しているのです」
テステュ氏の著書にある。「万博のパンドラの箱」(講談社出版)。
それほどまでに愛されているのなら、もっと多くの人に日本の魅力を知ってもらいたいものだ
だが残念なことに、最良の機会であるはずの観光はお粗末。
年間1700万人が出国するのに海外からはわずか520万人。
フランス7700万人、スペイン5100万人、中国3600万人といった数には遠く及ばない
21世紀最大の成長産業といわれる観光の育成は国の行く末にかかわる。
遅ばせながら自民党が観光立国基本法の制定に本腰を入れだ
観光立国の核心は国民が自国の文化にどれだけ自覚と誇りを持っているかにある。
大きな勇気を与えてくれるテステュ氏の「反撃」はその点でありがたい
もっとも、日本の首相を「トランジスタの商人」と呼んだフランスの大統領もかつていた。
イラク問題でも日本が出せなかった。
過信を戒めつつ、だが自信をもって観光大国を目指そう。
定住人口が減るなら交流人口を増やせばよい。
今回の世界一を決めるたたかいに米国は残れなかった。
イラクなどでの疲弊した国には誇れるものはない。
誇りを背負えずして闘いには勝利し得ない。
実は71年前に日米は戦った。
バンビーノと親しまれたベーブ・ルースがいた。打撃王ゲーリックもいた。
来日した「世界最強」をうたう米大リーグ代表に日本は全敗したが、米監督のコニー・マックは
「真のワールドシリーズ」を日米間で競う日が近いと予言する。
皇居にも招かれた米代表のパレードを数千人の群衆が取り囲む
1934年の野球熱には知られざる裏面史もある。
L・カウフマン著『親善野球に来たスパイ』によると同行した捕手のモー・バーグがひそかに訪れた聖路加病院の屋上で東京の街を写真に収めて持ち帰った。
それはのちの東京大空襲に利用されたという。
ベネジェクト女史の日本人を分析した名著「菊と刀」に賛辞が寄せられ、この著は葬り去られている。
いつの世も感動を与えてくれるものはほとばしる精一杯生きる姿である。
午前中協議を進め、市内の歯医者を見て、午後は都城。
愛読させていただいてるブログの方の桜情報の地を寸暇をさいて何箇所か見た。五分咲きの桜が、あめにゆれていた。
パワコン650kgが4台到着したが作業は進んでいないようである。
あせりと現地に飛べない状況下で。積もる苛立ちに喘いでいる。
沈黙は金はここでは何にもならない。
イチローの生き様に学ぶしかない。

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