嗚呼人生

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大淀川沿いのホテル祭りの花火はせきやんのおそらく最後の花火となろう。
「ねむりても旅の花火の胸にひらく」俳人の大野林火の句
「手花火のこころの中に散るごとし」川口重美は25歳で他界した俳人
前句の夜空を焦がして花ひらいた大輪が、宿に帰ってからも残像となって胸に映じる感動の様。
音と大きさ美しさの打ち上げ花火の夢幻の世界
対照句の線香花火の手花火は人を物思いのなかに誘う
野球選手のことである。
世のなかには打ち上げ花火のような人がいる。
また、線香花火のような人も。
現役最後の夜に胴上げされて高々と宙に舞った、まったく相対立する人生を送った二人の選手。
プロ野球日本一は予想を覆しあっけなく第5戦でケリが着いた。
初戦を取りながら4連敗で日本シリーズに敗れた落合監督。契約が切れる31日に進退伺を提出する
監督・落合解任　後任は大リーグケン・モッカ前アスレチックス監督？？。
アスレチックスはリーグ優勝決定戦でタイガースに4連敗。
ただ4年間で地区優勝2回、2位2回。
日本一の日ハム・ヒルマン監督は来年の去就明言せず
どうなるのか。
新庄と小笠原を見事に組み合わせた。
わかきエース・ガルビッシュを育てた。
まだ43歳だが、プロの監督歴は16年。
米マイナーリーグでの12年間は、専門誌から有望な指導者として度々表彰された。
チーム再生の目玉としてくどいたのが日ハム
新庄なきあとのハムとパリーグは早くも空中分解論が浮上している。
小笠原は巨人中日が狙っている。
日ハムOBの親分なる野球解説者がスポーツ番組全般を仕切っている番組があり、OBを束ねている。
「なんであんたなの？」なんだそうな。てな具合だ。
パリーグはシリーズ4連覇。
福岡ソフトバンク、千葉ロッテ、北海道日本ハムと地域名を冠に頂く球団。
それぞれ大阪、川崎、東京での球団経営に行き詰まり新天地に活路を求め、日本一になった。
今年の覇者・日ハムは現役のときは巨人軍の元日本ハム監督、高田繁をゼネラルマネジャーに登用し、新戦力発掘、育成のための情報一元化システムでチーム作りを果たした。
勝負の世界はより厳しい。
現役最後の戦いに望んだまったく違う人生を歩いた二人。
日本ハムの新庄剛志（34）
中日の川相昌弘（42）
今季を限りに現役から引退する。
新庄は天才である。
阪神を去るとき引退を覚悟してたが新天地メジャーの01から03年の3年間でファンサービスを心得、脱皮して帰国。
常識を破るシーズン初めの引退表明、有鬚の美を飾る「日本一」の幕切れに至る夢幻のドラマを務めきる芸当は余人には真似できない。日本野球界初めてのこと。
しきたりの厳しきところに風穴を開け斜陽産業の野球業界を明るくしファンを増やした功労者た。
これでは日本ハムの前進東映フライヤーズ張元勲も「渇ッ！」でなく「アッパレ！」であろう。
政治家のオファーを絶ち、冠番組の司会でみのもんたを目指す。
アジアシリーズ（11月9日開幕、東京ドーム）出場について、「日本シリーズで力を使い果たした。若い選手が戦って、再び頂点を目指してほしい」ともうプレーはみれない。
敗れた中日の川相昌弘選手（42）が、やはり今季を限りに現役から引退する。
川相は人生のお手本、日本人の鏡である。
人気球団・巨人を去ってまでも犠打世界一にこだわった。
世界に冠たる犠打職人はこの日も名人芸の送りバントを決め、一打勝ち越しの場面を演出した
あくまでもワキ役てきポジション。
後に託すのみに賭けたがつづかず、負けた。
華やかな照明には縁遠くとも、犠打で自分の仕事を一徹に貫いた
野球は子供も大人になってからも夢である。
夢に遊び、物思いに誘われ、秋の夜の花火ふたつを記憶に刻む。
太陽光発電の世界はあまりにもうごめく人間の業の世界。
ここで生き抜くしかない。

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